- 産後ドゥーラさんを頼んで、実際どうだったか
- 91人に送って、11人の方にお願いすることになりました
- そもそも産後ドゥーラとは
- なぜ5週間前という遅さになったのか
- 妊婦面談で、すぐ動くよう言われた
- 品川区の助成制度について
- 週何回、どなたに来ていただくのか。決められなかった
- ドゥーラさんはどこで探すのか
- どうやって91人を選んだか
- 依頼メールに書いた8つのこと
- 54人の方がお返事をくださった
- 一度に送ると、日程調整が回らない
- 満枠なのに、ご予定を調整してくださった方がいた
- お断りしたのに「見つかってよかったですね」
- プランニングと、契約までの流れ
- 費用は1時間300円〜1,100円(助成適用後)
- お願いした11人の内訳(定期3人・スポット8人)
- これから探す方へ、4つのポイント
産後ドゥーラさんを頼んで、実際どうだったか
産後ドゥーラさんを頼んだからこそ、「帝王切開後」「里帰りなし」「夫の育休なし」の産後の生活をなんとか成り立たせることができました。
今思うと、日中を元気な状態で一人で回すことは、どう考えても無理でした。 寝不足、痛む傷、抱っこ、家事。新生児と二人きりの時間を、誰かに来ていただかずに過ごす方法が思いつきませんでした。
そのうえで、明日の予定を見て「この方が来てくださる」と分かったときの感じが、本当に支えでした。安心と、頼もしさと、ほっとする感覚。 人が来るというちょっとした高揚と緊張感も少しある。あの感じがあったから、なんとかなったんだと思います。
上の子のときは実家に頼れたので、家事はすべて任せていました。今回それがない状態で、もし一人でやっていたらと考えると、想像がつきません。
ためらう理由があるとしたら、費用のみだと思います。助成を使って1時間300円〜1,200円。180時間をフルで使えば、それなりの金額になります。それでも、私はお願いして本当によかったです!
その前提で、探し方の記録を書きます。
91人に送って、11人の方にお願いすることになりました
出産の5週間前、品川区の提携事業者一覧から91人の産後ドゥーラにご連絡しました。結果を先に書きます。
- ご連絡した方:91人
- お返事をくださった方:54人
- 引き受けられるとおっしゃってくださった方:28人
- 実際にお願いした方:11人
先に書いておきたいのですが、28人もの方が「お引き受けできます」とおっしゃってくださいました。
5週間前という遅い時期に、突然届いた連絡です。それでもご自分の予定を確認して、こちらのために時間を作れないか考えてくださった方が、これだけいらっしゃいました。
それなのに、そのうち17人にはお断りをすることになってしまい、今も申し訳なく思っています。理由は単純で、お返事をいただいた順にお願いしてしまったからです。後からご連絡くださった方には、もうお願いできる日が残っていませんでした。
これは私の進め方の失敗です。同じことをする方が減るように、記録を残します。
そもそも産後ドゥーラとは
簡単に前提を。
産後ドゥーラとは、産前産後の家庭を訪問して、家事と育児の両方を担ってくださる方です。一般社団法人ドゥーラ協会の認定を受けた専門職で、十数年前に助産師の方が提唱して始まったと聞きました。
ベビーシッターとの違いについて、あるドゥーラさんがこう教えてくださいました。
赤ちゃんを見るだけならシッターさんができます。
つまりドゥーラさんは、赤ちゃんのお世話をメインに、別の時間では掃除や洗濯、料理もお願いできる。お母さんの体と気持ちを支えることが役割の中心にある、ということです。
そしてもうひとつ。お願いする前は想像していなかったのですが、話ができることの価値が、とても大きかったです。
産後は相談できる専門家が身近にいません。健診は限られた時間ですし、保育園や幼稚園は預ける場所であって、相談の場とは少し違う。育児をしている最中に、腰を据えて話せる相手がいないんです。
新生児のことはもちろん、上の子のことや家事のテクニックまで幅広くお話しできました。改まってテーマ立てて相談しなくても、話しているだけで気晴らしになりました。家の中で赤ちゃんと二人きりになりがちな時間に、安心できる人が来てくれて、話ができる。 それだけで気持ちがずいぶん楽になりました。
なぜ5週間前という遅さになったのか
産後は家族に手伝ってもらうつもりでいました。「来てね」「いいよ」くらいのやりとりはしていて、日程まで決めてはいなかったけれど、来てもらえるものだと思っていました。
それが、後期になって難しくなってしまいました。いろいろありました。
気づいたら産後のサポート予定が真っ白。 上の子は保育園、夫は仕事。新生児と二人きりで、切ったばかりのお腹。ここからどう組み立てるか、このタイミングでゼロから考えることになりました。
妊婦面談で、すぐ動くよう言われた
ちょうどそのタイミングで、品川区の妊婦面談がありました。
事情を話したら、担当の方の表情が変わりました。
今すぐドゥーラを探してください。今週末までにやりましょう。
理由も教えてくださいました。産後ドゥーラは人気で、妊娠が分かった時点でご予約される方が多い。この時期だともうまったく空きがないかもしれない。それでも、できるだけ多くの方にご連絡してみてください、最優先でやってください、と。
その場では「そこまで急ぐものなのか」と思いました。しかし、この助言が安定した産後を決めることになりました。
そして、助成を使うのに事前の申請や登録は必要ありませんでした。 面談でも特に手続きはなく、探し始めるのに準備はいりません。思い立った日から動けます。
品川区の助成制度について
制度の話も少しだけ。
品川区の「産後家事育児支援訪問費助成事業(産後ドゥーラ)」は、使える時間数が家庭の状況で分かれています。
- 第1子:60時間
- 第2子以降で、出生時にすぐ上の兄姉が3歳未満:180時間
- 第2子以降で、出生時にすぐ上の兄姉が3歳以上:60時間
わが家は2番目で、180時間の枠でした。
上の子が3歳を超えているかどうかで、180時間と60時間の差が出ます。 うちは上の子が3歳未満でした。もし3歳を超えていたら、まったく違う産後になっていたと思います。
対象は、1歳の誕生日前々日までのお子さんを養育されている方です。そして申請期限は1歳1か月まで。 利用できる期間と申請の期限が違うので、ここは気をつけたいところです。
助成額は年度で変わるので、区の公式ページで最新のものをご確認ください。
週何回、どなたに来ていただくのか。決められなかった
ご連絡する前に一度悩んだのが、頻度と人数でした。
同じ方に週2回来ていただくのがいいのか、複数の方にお願いするのがいいのか。そもそもスタンダードが分かりません。 調べてもあまり出てきませんでした。
結局、決められないまま送りました。「スポット・定期どちらでも、ご都合に合わせます」と書いて。
決めなくて大丈夫でした。
複数の方に来ていただくと、それぞれ違う視点が入ります。色々なバックグラウンドを持つドゥーラさんとの会話も楽しい。ミルクの量などは高頻度で変わるためその都度お伝えすることになりますが、話すきっかけになるので、私はむしろよかったです。
一方、お一人に定期で来ていただければ、毎回お伝えしなくてもよいため、それも心強いと思います。
どちらにもよさがあります。私は決められないままご相談しましたが、それで困ることはありませんでした。
ドゥーラさんはどこで探すのか
私が使ったのは、品川区のサイトで公開されている提携事業者一覧です。ExcelとPDFの両方があり、条件で絞り込めるようになっています。
アナログな作りではありますが、必要な情報は十分に揃っていました。顔写真も載っているので、お一人ずつ拝見していると、なんとなく人柄が伝わってきます。
ほかに、ドゥーラ協会のサイトでも検索できます。 私は使い方がよく分からず、結局使いませんでした。区の一覧だけで足りたというのが実感です。あるドゥーラさんからは「もし見つからなければ協会からも探してみてください」と教えていただきました。
どうやって91人を選んだか
品川区に登録されているドゥーラさんは、139名ほどいらっしゃるようです。
一覧では、こうした条件で絞り込めるようになっています。
- 居住地、生まれ年
- 多胎児への対応
- 土曜・日曜・祝日の対応
- 17時以降の対応
- 得意分野(保育系・調理系・清掃系に得意な順で1〜3)
- English対応
得意分野は、3つの領域に得意な順で番号がついています。 作り置きをお願いしたい方なら調理系に1がついている方を、掃除を中心にお願いしたい方なら清掃系を見る、という探し方ができます。
そして、お持ちの資格も書かれています。 これが想像以上に幅広くて、驚きました。
助産師、看護師、保育士、幼稚園教諭、栄養士、特別支援学校教諭、整理収納アドバイザー、乳幼児睡眠コンサルタント、心理相談員、救命技能認定、キャリアカウンセラー、ピラティスインストラクター、児童発達支援、アロマ検定1級、食品衛生責任者。
産後に不安なことは、人それぞれです。 体のことが心配なら助産師や看護師の方に、夜泣きが不安なら乳幼児睡眠コンサルタントの方に、気持ちが沈みやすいと感じているなら心理相談員の方に。ご自分の状況に合った方を選べるようになっています。
これは産後の安心に直結する部分だと思います。退院したあとに「この方が来てくださる」と分かっていることが、どれだけ心強いことか。 私はあとから実感しました。
私がご連絡先を考えるとき見ていたのは、通っていただきやすい距離かどうかでした。品川区、目黒区、港区、渋谷区のあたりにお住まいの方にご連絡し、横浜市や川崎市の方は控えました。長く移動していただくことになってしまうためです。
時間があまりなかったので、そこまでの情報で決めました。また、直前のため幅を広げて送った方がよいかと思いました。余裕があれば、得意分野や資格も拝見して、ご自分の心配ごとに合う方を探されるといいと思います。
依頼メールに書いた8つのこと
文面に入れた要素は、以下です。
- 一覧を拝見してご連絡した旨
- 出産予定日と退院予定日
- サポートが必要になった事情
- 依頼したい期間
- 1回あたりの希望時間
- お願いしたい内容(育児・家事)
- 頻度
- 最寄駅からの徒歩分数と、助成対象エリアであること
意識したのは、シンプルにすることでした。書きすぎるとご質問が増えて、メールの往復が発生します。こちらも返信がまめにできる状況ではなかったので、ご判断に必要なことだけを書きました。
もうひとつ、予定帝王切開なので日程はほぼ動かないことを明記しました。出産日が読めないとご予定が立てづらいはずなので、ここはお伝えしてよかったと思います。
上の子のことは書きませんでした。特に必要だと思わなかったのと、シンプルにしたかったためです。
54人の方がお返事をくださった
ご連絡した当日からお返事が届き始めました。
お返事をくださったのは54人。突然の連絡なのに半分以上の方が返してくださって、驚きました。
しかも、みなさんとても丁寧で、お引き受けが難しい場合でも、必ずと言っていいほど体を気遣う言葉が添えられていました。
産前産後を支えるお仕事を選ばれた方々なのだと、お返事を読みながら実感しました。あの時期にあれだけの言葉をいただけたことは、それ自体が支えになりました。
お返事は当日か翌日に届くことが多く、3日目にはほぼ出揃いました。ご自分の予定を確認して、こちらの状況を考えて、すぐにお返事をくださる。皆さん、本当に早いです。
ご予定がいっぱいで、お受けいただくのが難しかった方が26人。そして、引き受けられるとおっしゃってくださった方が28人いらっしゃいました。
一度に送ると、日程調整が回らない
ここからが、私の反省した部分です。
91人に一度にご連絡したので、お返事も一度に届きます。その全員と同時に日程を詰めることができませんでした。
ある方から「この曜日なら空いています」とご連絡が来る。確定しないと次に進めないので、お返事をする。その間に別の方から違う曜日のご提案が届く。三人目の方の条件も伺いたいけれど、最初の方をお待たせするわけにもいかない。
結果として、お返事をいただいた順にお願いしていく形になりました。
これは本当に申し訳ないことをしたと思っています。お忙しい中、わざわざご予定を確認してお返事をくださったのに、こちらの都合でお願いできませんでした。 お一人ずつ向き合って決めるべきところを、やむをえず先着順にしてしまった。
満枠なのに、ご予定を調整してくださった方がいた
ひとつ、いまでもありがたく思っていることがあります。
スケジュールが埋まっているとお返事をくださった方の中に、こちらの事情を汲んで、ご予定を調整してくださった方がいたのです。
すでに満枠でご予定が入っている中、それでも時間を作ってくださいました。あの時期に、本当に助けられました。
お断りしたのに「見つかってよかったですね」
お断りのご連絡は、2〜3日かかりましたが、全員にお送りしました。
引き受けるとおっしゃってくださった方にお断りのご連絡をするのは、気が重いことでした。
そうしたら、ほぼ全員の方から「見つかってよかったですね」とお返事が届いたんです。
時間をあけて待っていてくださった方もいたと思います。それなのに、みなさん、よかったですね、と喜んでくださいました。
産後ドゥーラというお仕事をされている方々が、どういう方たちなのか。 あのお返事を読んだときに分かった気がします。
プランニングと、契約までの流れ
お願いすることが決まってから、実際に来ていただくまでの流れはこうでした。
プランニング → 契約書 → 初回訪問
プランニングをしたのは3人。自宅で1人、オンラインで2人です。「プランニングをしましょう」とお声がけいただいて実施した形で、最初は何をするのか分かっていませんでした。
内容は、ドゥーラのお仕事についてのご説明と、こちらの希望のすり合わせ。自宅の場合はキッチンの様子も見ていただきました。
ドゥーラさんの仕事内容を具体的に知れたので、やってよかったとは思いますが、産前に3回行うのは、正直、体力的に大変でした。 部屋を片付けて、オンラインならPCを準備して。それに「ちゃんとしないと来ていただけなくなるのでは」と、少し緊張もします。
ご説明の部分はどの方もおおむね共通していたので、内容としては1回で足りたかもしれません。 また、1回あたり2,000円の費用がかかります。体調が厳しければ、プランニング不要というご相談してもよかったのだと思います。実際に、11人中8人の方はプランニングなしで進めました。
契約書は紙かPDFで交わしました。契約書のなかった方も2,3人ほどいらっしゃった記憶です。
費用は1時間300円〜1,100円(助成適用後)
品川区の助成が2,700円/時なので、自己負担は1時間あたり300円〜1,200円でした。
幅があるのは、ドゥーラさんごとに料金設定が異なるためです。同じ助成を使っても、どなたにお願いするかで自己負担が変わります。
3時間お願いして、900円から3,600円。探す段階で料金も拝見しておくと、見通しが立てやすいと思います。
お願いした11人の内訳(定期3人・スポット8人)
最終的にお願いできた11人は、こんな形です。
- 定期(毎週):3人
- 複数回のスポット:6人
- 単発のスポット:2人
毎週決まった曜日に来ていただける方が3人いらしたことが、産後の生活の軸になりました。
残りは空いている日にスポットで入っていただく形です。結果的に9人の方に来ていただき、それぞれ違う個性の方と出会えました。お一人に絞れなかったからこその出会いだったと思っています。
なお、退院後すぐから来ていただけました。 「産まれたらご連絡ください」とおっしゃる方が多かったので、産後1週間ほどで皆さんにご連絡して、予定通りお願いしますとお伝えしています。
これから探す方へ、4つのポイント
4つポイントあります。
1. 妊娠が分かった時点で動く
ドゥーラさんの数に対して、必要としている家庭の方が多いのだと思います。妊娠が分かってすぐご連絡される方もかなりいらっしゃるそうで、ご予定は早い段階から埋まっていきます。 5週間前は、やはり遅いです。
早く動けば、プランニングでゆっくりお話しできたり、何をお願いできるのか相談したり、準備の質が変わります。何より、産後の見通しが立っているという安心感があります。
2. 自分が何に困っているかで選ぶ
91人は送りすぎでした。時間がなかったための判断でしたが。
私の数字から逆算すると、予定日1ヶ月前でも、15〜20人にご連絡すれば、3〜4人の方から引き受けられるとお返事をいただける計算になります。定期で来ていただく方を2〜3人確保するには、これで足ります。
また、迷ったらまず距離で考える。それだけでかなり数が絞れます。そのうえで、お願いしたいことや、ご自分の心配ごとに合う方を探す。 調理をメインにお願いしたいなら調理系の順位を、体のことが不安なら助産師や看護師の資格をお持ちの方を。
早く動けるなら、ここを丁寧に見ることができます。それが産後の安心につながります。
3. お返事は3日で出揃う。まずは数日内に返信する旨をお伝えしておく
ここはやり直せるならやり直したい部分でした。
最初にお返事をくださった方から順にお願いしてしまい、後からご連絡くださった方には、もうお願いできる日が残っていませんでした。
お返事は3日ほどでほぼ出揃います。 一通目が届いた時点で「数日以内にご相談させてください」とお伝えして、全体が見えてから決める。そうすれば、曜日や時間帯、お願いしたいこととの相性で考えられます。
4. お断りのご連絡は、必ず全員に
引き受けるとおっしゃってくださった方にお断りを入れるのは気が重いですが、必ずお返ししましょう。
お返事をくださった時点で、その方はご自分のご予定を確認して、こちらのために時間を検討してくださっています。その方には必ずご連絡する。 産前の慌ただしい時期でも、ここだけは守ってよかったと思っています。
いま使わせていただいている最中ですが、あのとき妊婦面談で背中を押していただいて、本当によかったと思っています。
もし今、頼むかどうか迷っている方がいらしたら、私は頼んで本当によかったです。
180時間の使い方、お願いできること、事務まわりのことも書いていきます。どれか一つでも役に立てばうれしいです。
